あけてつSLファンクラブ設立宣言

 今から75年前、1940年7月30日、蒸気機関車C12型244号は、日立製作所で誕生し、越後線、信越線、舞鶴線、厚狭線を経て、明知線のある中津川機関区を最後に廃車となりました。走行距離は1,128,570㎞、地球と月を1往復半走った距離になります。

 その後、40年間、明智小学校の校庭にて静かに眠っていました。
2年前、明智小学校から明知鉄道明智駅に移動し、少しづつ復元に向けて修復を進めてきたところです。

 そして、本日西暦2015年8月9日、午後2時に、42年ぶりに明智駅構内を自走することができました。圧縮空気による走行ではありますが、C12244は無事に長い眠りから息を吹き返すことができました。

 私たちは、この記念すべき今日を忘れることはできません。長年の夢であったSLの走行をこの目で見ることができ、生涯忘れることのできない感動を覚えたと同時に、新たな夢の始まりを予感しています。

 2027年リニア中央新幹線が開業し、多くの人が東京や名古屋からここ恵那市にやってくる。SLに乗るためにリニアに乗って人が来る。
中山道大井宿をSLが駆け抜ける。岩村の古い町並みの向こうをSLがゆっくり走り抜ける。大正ロマンの町でSLの汽笛が響き渡る。

 私たちは、このSLは明知鉄道と恵那市に多くの夢と希望を運んでくれる夢の鉄道だと思います。
 SLの復元と本線での営業運転という新しい夢の実現のため、私たちはファンクラブを立ち上げました。
 広く多くのファンに支えられ、このSLは動き始めるものと確信しています。
 夢の実現に向けた第1歩、「あけてつSLファンクラブ」を設立することをここに宣言いたします。

平成27年8月9日
      あけてつSLファンクラブ
 代表 藤井鉦三